九州地方知事会が九州・山口に残る産業遺構の世界遺産登録を目指し設置している「九州近代化産業遺産研究委員会」が6日、福岡市内で開かれた。新たに長崎造船所旧鋳物工場併設木型場(長崎市)や旧伊藤伝右衛門邸(福岡県飯塚市)など11カ所の施設を追加した計24カ所を「九州・山口の産業遺産群」として、国内の暫定リストに入れるよう文化庁に提案することを了承した。

 研究委は昨年11月、三井三池炭鉱宮原坑(福岡県大牟田市)や旧尚古集成館機械工場(鹿児島市)など13カ所について日本の近代化を支えた産業遺産として、世界遺産登録に向けた国内の暫定リストに入れるよう提案したが、文化庁が継続審議としていた。

 継続審議の理由として、九州・山口に特化する理由や、世界的遺産である根拠が不明確なことを指摘されたため、研究委は今回、九州・山口が西洋地域以外で初めて近代化した日本を支えた点を強調し、産業遺構の数の拡充も決めた。年内に文化庁に対し再提案する。

 追加された11カ所は次の通り。

 恵美須ケ鼻造船所跡(山口県萩市)▽松下村塾(同)▽新波止砲台跡(鹿児島市)▽前田砲台跡(山口県下関市)▽旧三井田川鉱業所伊田竪坑櫓、伊田竪坑第一・第二煙突(福岡県田川市)▽旧伊藤伝右衛門邸(同県飯塚市)▽官営八幡製鉄所旧修繕工場▽同旧鍛冶工場▽同旧本事務所▽同西田岸壁(以上、北九州市)▽長崎造船所旧鋳物工場併設木型場(長崎市)

=2007/11/07付 西日本新聞朝刊=